動詞の後ろにinとかonとか、つけるの?つけないの?

丸いキーが並び、ヴィンテージ感が漂うクラシックなタイプライターのキー部分を上から撮影した写真
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仕事で英語のメールを書いているとき
「discussの後って 、about いるんだっけ? それとも discuss だけだっけ?」と
と手が止まったことはありませんか。

英語で仕事をしていると、
単語そのものよりも「動詞の後ろ」に迷う場面の方が多いものです。

その迷いの正体は、
動詞が「他動詞」か「自動詞」かを整理できていないことにあります。
まずこの点をクリアにすること。
そして、句動詞の仕組みや前置詞・副詞の基本イメージまで理解すること。

ここまで整理できれば、
英文を組み立てるときの迷いは少しずつ減っていきます。

この記事ではビジネスで使う具体例を交えながら整理します。
メールを書く手が止まらない英語へ。
まずは動詞の正体から見ていきましょう。

この記事でわかること
• 他動詞・自動詞の違い
• 句動詞の仕組み
• 日本人が間違いやすい動詞
• 句動詞で it や them(代名詞)を置く場所

目次

「他動詞」と「自動詞」の正体

英語の動詞には、大きく分けて「他動詞」と「自動詞」の2種類があります。
こういう言葉を聞いただけで、「難しい…」と
最初は拒否反応が出そうになるかもしれませんが、ご安心ください!

一度腑に落としてしまえば、力技の丸暗記からあなたを救ってくれる強力な武器になります。
まずは「その動作に対象が必要か、自分だけで完結するか」というシンプルなイメージをもって
肩の力を抜いて始めてみてくださいね。

他動詞・自動詞の違い -「何を?」のツッコミで見分ける

他動詞
他動詞の「他」は、「他のもの(目的語)に影響を及ぼす」という意味で
動詞自体が「〜を」「〜に」という相手への働きかけを含んでいます
そのため、in や at などの橋渡しになる単語を置かずに、直接名詞をつなげるのが基本のルールです

例)◦ discuss the plan (× discuss about
     ◦ answer the question (× answer to

● 自動詞
自動詞は、「自らの動作だけで完結」します。
自分以外に繋げるためには、atや onといった橋渡しになる単語を外付けして
動作の向かう先を指定する必要があります


例)◦ look at the screen:× look the screen,
  ◦ talk about the topic:× talk the topic

【他動詞と自動詞の見分け方】
その動詞を言った直後に、「何を?」とツッコミを入れて会話が成り立つかどうかを確認してください。
ツッコミたくなる場合は「他動詞」と覚えましょう。
例)
• 「私たちは議論した(discussed)」→「何を?」とツッコミたくなるので他動詞
• 「私は到着する(arrive)」→動作で完結するので自動詞

句動詞の正体

「動詞 + 前置詞や副詞」がセットになって、「ひとつの動詞のような働きをするもの」を句動詞と呼びます。
例えば、get up(起きる)や give up(あきらめる)など。

句動詞は「熟語」や「イディオム」に近い感覚で捉える必要がありますが、
ネイティブは日常会話やビジネス、ニュースなどでこれらを非常に頻繁に使用します。
その理由は、基本動詞とセットになる語を組み合わせることで
単一の語では表しきれない多様な意味を表現できるからです。

例えば、「延期する」と言うとき、
postpone” という一語の動詞を使うと少し硬い印象になりますが、
句動詞の “put off “を使うことで、より自然でこなれた響きになります。

句動詞の組み立てルール

  1. 他動詞の場合
    ここで、「他動詞はもともと直接目的語を取れる動詞なのに、なぜわざわざ言葉を付け足すの?」
    という疑問が湧いてくると思います。

    他動詞が句動詞をつくるのは、目的語をつなぐためではなく、
    「動作の意味を特定の状態や結果へ作り変える(限定・拡張する)」ためなのです。

    副詞との組み合わせ
      off, out, upなどの副詞を足すことで、
      動作が最終的にどのような状態になったか、などの、動作の情報をプラスします

     例)
      ◦call off the conference(会議を中止する): call(呼ぶ/宣言する)に、予定を off(停止・分離)の状態に
      ◦carry out the project(プロジェクトを実行する):carry(運ぶ)を、out(最後まで出し切る)完了の状態に
      ◦set up a meeting(会議を設定する):set(配置する)の結果、up(すぐに使える状態)に仕上げる状態に
       
    ② 前置詞との組み合わせ
     after, for, into などの前置詞を付け足すことで、他動詞のもつパワーを特定の方向へ誘導し、
      単独の他動詞では表せない別の意味を再定義します。
      
      例)
      ◦ call on:callに on(特定の対象)を組み合わせることで、「(~を)訪ねる」という意味に
      ◦take over the task:takeにover(移動) が合体し、「移動する=引き継ぐ」という意味に
      ◦ look through the report:lookに through(貫通) が合体し、「最後まで確認する」意味に

    2. 自動詞の場合
    先述のとおり、lookwait などの自動詞は、動作のパワーが主語(自分)だけで完結するので、
    そのままでは対象(目的語)に触れることができません。

    そこで、前置詞や副詞という「接着剤(橋渡し)」を付けることで、
    初めて他者にパワーを及ぼすことができるようになります。
    例)look at, get up, hurry up

前置詞と副詞のコアイメージ

句動詞は一つひとつ丸暗記するより、
動詞とセットになる語(前置詞や副詞)が持つ「空間的なコアイメージ」を捉えることで
直感的に理解しやすくなります。
ここでは主な前置詞と副詞のイメージを整理しました。

主に前置詞として働くもの

  • in, at , on の前置詞のコアイメージについて、以下の記事でも詳しく解説しています。
    ご興味に合わせて、こちらの記事も是非ご確認ください。


主に副詞として働くもの

仕事でよく出る句動詞リスト

実務で多用される句動詞を、セットになる単語のアルファベット順に整理しました。
それぞれの単語が持つ「コアイメージ」が
実際のフレーズの中でどのように機能しているか注目してみてください。

1. Along(並行・進行)


2. Aside(脇へ・除外)

3. At(点・狙い)

4. Away(分離・遠ざかる)

5. Back(戻る・逆方向)

6. Down(下へ・抑制)

7. For(目的・対象)

8. In(中、内側へ)

9. Into(中への移動・変化)

10. Off(分離・終了)

11. On(面の上・継続)

12. Out(外へ・完全に)

13. Over(超える・繰り返し)

14. Through(貫通・完了)

15.Up(完了・上昇)

日本人が間違えやすい動詞

日本語の助詞(〜に、〜と、〜について)に惑わされて日本人が間違いやすいものをまとめました。
改めてチェックしておきましょう。

目的語はどこに置く?

句動詞を使うとき、多くの学習者を悩ませるのが「目的語をどこに置くか」という問題。
実は、これにも意外と明確なルールがあるんです。

1.「動詞 + 副詞」の句動詞

① 目的語が名詞の場合
目的語を後ろに置いても、動詞と副詞の間に挟んでもOKです。
 例1:スイッチを切る(turn off)
Turn off the light.   
Turn the light off.

例2:会議を設定する(set up)
Set up a meeting.
Set a meeting up.

 ② 目的語が代名詞(it, themなど)の場合
目的語が it, them, him, her などの代名詞の場合必ず動詞と副詞の間に置きます。
英語には「新しくて重要な情報は文の最後に置く」という傾向がありますが
代名詞はすでにイメージが共有されている「古い情報」なので、文末で強調する必要がないからです。

    例1:それを消す(turn it off)
Turn it off.
Turn off it.
 例2:それを着る(put it on)
  ⭕ He put it on.
  ❌ He put on it

2.「動詞 + 前置詞」の句動詞
look after(〜の世話をする)や run into(〜に偶然会う)のように、
前置詞がセットになっているものは、目的語を間に挟むことができません。
これらは「動詞+前置詞」が1つの強い塊(他動詞と同じ働き)を作っていると考えましょう。

 例1:〜の世話をする(look after)
Look after the intern.
  ❌ Look the intern after.

    例2:〜に偶然会う(run into)
⭕ I ran into him yesterday.
❌ I ran him into yesterday.

【目的語の位置を迷ったときのチェックリスト

「動詞+前置詞」の句動詞は
・接着剤のように離れない➡間に目的語が入れない
・一つの塊の動詞として覚えよう

まとめ

英語をスムーズに使うために大切なのは、
難しい単語を増やすことではなく、
基本となる動詞と「後ろに続く語」の組み合わせを理解することです。

動詞の後に at や on などを付けるか迷ったときは、
その動詞が他動詞か自動詞かをまず確認してみてください。
さらに、それぞれの語が持つ「場所や方向のイメージ」を
動詞の動きと重ねて捉えること。

丸暗記に頼らなくても、
英文の組み立てがぐっと整理しやすくなります。

今回ご紹介した句動詞リストをヒントに、動詞にイメージを添えていく感覚で
ぜひ実際の仕事の場面で使ってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考:

『英文法総覧』:2022年、開拓社、安井稔・安井泉
『総合英語 Evergreen』:2017年、いいずな書店、暎タカユキ(編著)
『徹底例解ロイヤル英文法(改訂新版)』:2000年、旺文社、綿貫陽・宮川幸久 ほか
『ジーニアス英和辞典 第6版』:2022年、大修館書店、南出康世、中邑 光男
『改訂版 大学入試 肘井学の ゼロから英文法が面白いほどわかる本』:2021年、KADOKAWA、肘井学
『現代英文法講義』:2005年、開拓社、安藤貞雄
『今井の英文法教室(上)』:2009年、東進ブックス、今井宏

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