「ディクテーション」は単なる書き取りじゃない!正しいやり方とコツ

「この英文、読めば簡単なのに、音で聞くと聞き取れない…」そんな経験はありませんか?
英語学習を続けていると、誰もが一度はぶつかる壁です。
その壁を乗り越えるカギとなるのが「ディクテーション」。
ただの書き取り練習だと思われがちですが、
実は自分の弱点を明確に見える化できる、非常に戦略的なトレーニング法なのです。
この記事を読むとわかること
・「読めば分かるのに聞き取れない」悩みの原因
・効果を最大化するディクテーションのやり方とコツ
・自分のリスニングの弱点を具体的に特定する方法
・1日10〜15分でも効果が出る、続けられる学習習慣
ディクテーションとは?本当の目的を理解する
ディクテーションとは、聞こえてきた英文を一字一句書き取るトレーニングです。
TOEIC満点獲得者も推奨する、リスニングの正確性を磨くことに特化した学習法として知られています。
最大の強みは「聞き取れていない箇所」をあぶりだすことができる点です。
普通にリスニングをしているだけでは、なんとなく内容を理解したつもりになってしまって
実は聞き取れていない音や単語があることになかなか気づきません。
でも、ディクテーションを行うと、うっかり聞き流していた前置詞や代名詞、冠詞など
「一瞬」の音を拾えていないことがはっきりと浮き彫りになるのです。
また、なぜ聞き取れなかったのか?理由と自分の弱点を知ることができます。
特におすすめなのは、
「英文を読むと簡単な英語なのに、聞き取れない」という場合。
「知っているはずの単語が聞こえない」
「文法は理解しているのに音声になると分からない」
そんな悩みを抱えている方にこそ、ディクテーションの効果が発揮されます。
ちなみに、私の場合、弱点は代名詞や前置詞。
“her” ,”at”, “of” といった短い一瞬の音ですね。
これもディクテーションをやることで改めて確認することができました。
つまり、ディクテーションの本当の目的は、単なる書き取り練習ではなく、
「自分の弱点の見える化」なのです。
効果を最大化するディクテーションの進め方
ディクテーションの効果を最大限に引き出すためには、単に書き取って終わりにするのではなく、
分析に時間をかけることが非常に重要です
まず、教材選びで大事な3つのポイントがあります。
①読んで8割程度は理解できるレベルを選ぶ
これは絶対に守ってください。難しすぎる教材を選ぶと、聞き取れないところが多すぎて
挫折しやすくなります。スクリプトを読んで、内容が8割位は理解できるものを選びましょう。
②音声とスクリプトがセットになっているものを選ぶ
答え合わせができなければ、ディクテーションの意味がありません。
必ずスクリプト(文字起こし)がある教材を使いましょう。
③短めの音源を選ぶ
最初は1〜3分ほどの短い音源を選んで集中して取り組みましょう。
長すぎる音源も挫折の原因になります。
ディクテーションに使う教材のポイント
①読んで8割程度は理解できるレベル
②音声とスクリプトがセットになっている
③最初は短めの音源から
この3点を押さえた上で、以下の6ステップでやってみましょう。
Step 1:文章全体を聞き、大まかな内容を把握する
スクリプトを見ずに、全体を通して1〜3回聞き、話の流れを予測・推測します。
ここで内容がまったく掴めない場合は、教材の難易度が高すぎるサインです。
Step 2:一文ずつ音声を止めながら書き取る
基本的には一文ずつ(忙しい時は聞き取れなかった箇所だけでもOK)音声を一時停止しながら
英語を書き取ります。
Step 3:繰り返し聞く
聞き取れない箇所があっても、簡単にあきらめずに
「これ以上はもう聞き取れない」と思うところまで音声を繰り返しましょう。
スペルが分からない箇所は、カタカナで書き留めても構いません。
Step 4:スクリプトと照合して答え合わせをする
間違っている箇所、聞き取れなかった箇所をチェックします。
間違いが多くてもへこまずに、伸びしろが多い、とポジティブに捉えましょう。
Step 5:聞き取れなかった箇所を分析する(最重要!)
ここが最も重要なステップです。
なぜ聞き取れなかったのか(単語、文法、発音、音声変化、スピード)理由を突き止め
弱点克服に向けた学習に取り組みます(ここがあなたのリスニング力を飛躍的に上げるポイントです)。
多くの人が、スクリプトを見て「ああ、そうだったのか」とさらっと答え合わせをして終わってしまいます。
しかし、それでは効果が半減してしまいます。
必ず、聞き取れなかった理由を振り返り、記録に残しましょう。
Step 6:仕上げのリスニングと音読
間違えた部分を意識しながらもう一度音声を聞き、定着度を高めます。
自分で滑らかに言えるまで音読を繰り返しましょう。
速くて口が回らない時は、音源の速度を0.8倍速などにいったん落として
言えるようになったら、通常速度に戻しましょう。
ディクテーションの6ステップ
Step 1:文章全体を聞き、大まかな内容を把握する
Step 2:一文ずつ音声を止めながら書き取る
Step 3:繰り返し聞く
Step 4:スクリプトと照合して答え合わせをする
Step 5:聞き取れなかった箇所を分析する
Step 6:仕上げのリスニングと音読
挫折しないための3つのコツ
ディクテーションは時間と労力がかかるため、無理なく続けるための工夫が必要です。
コツ1:「推測力」を磨きながら書き取る
100%全てを聞き取るのは難しいかもしれません。
聞き取れなかった部分は、英文の意味や文法知識をフル活用して推測することも意識しましょう。
例えば、以下のように考えます。
・主語の後だから、ここは動詞がくるはず
・主語が3人称単数で現在の話だから、動詞には3単元のsが必要だ
・ここにはどんな冠詞や前置詞が来るか
このように推測を聞かせながら取り組むことで
リスニング力だけでなく、スピーキング力やライティング力の向上にもつながります。
コツ2:時間と書き方を工夫する
継続が最重要です。1日10〜15分でもいいので、毎日短時間でも続けると効果的です。
一方、ディクテーションは負荷が高いので
1回の学習時間は15〜30分程度にとどめ、長時間取り組まないようにしましょう。
書き取り方についても、ノートにキレイに書く必要はありません。
自分さえ読めれば殴り書きでOK。PCでのタイピングでもOK。
長い単語は省略したり、スペルがサッと出てこない場合はカタカナを使ったりしても構いません。
コツ3:時間がない時は「脳内ディクテーション」
先ほども書いたとおり、ディクテーションは時間と労力がかかるため
忙しい時期には続けにくいという場合もあると思います。
通常のディクテーションで8〜9割書き取れるレベルに達しているという場合
時間がない時や負担が大きくて続けられないといった場合は
「脳内ディクテーション」を一つの選択肢とすることも可能です。
これは、紙に書かずに音声を聞きながら、頭の中で文字を思い浮かべていくやり方です。
通勤時間などのスキマ時間に取り組めるのがメリットです。
ただし、紙に書いたり、タイピングのディクテーションと比べると、間違いに気づきにくく効果は下がります。
あくまで「時間がない時の代替手段」として考え、可能な限り紙に書き取る通常のディクテーションを優先しましょう。
聞き取れない原因を特定して弱点を克服する
先ほど書いたとおり、ディクテーションで最も重要なのは、Step 5の「分析」。
以下の表を参考に、自分の弱点がどこにあるのかを見極めましょう。

「さらっと答え合わせしない」ことの重要性は、強調し過ぎることはありません。
スクリプトを見て「なるほど」で終わりにせず、必ず「なぜ聞き取れなかったのか」を言語化し、記録に残しましょう。
ビジネスパーソンにおすすめの教材
繰り返しになりますが、ディクテーションに使う教材は
必ず音声とスクリプトがセットになっているものを選びましょう。
また、学習を継続しやすくするため、自分が興味を持てる内容の教材を選ぶことも重要です。
おすすめ教材
・NHKラジオ「ビジネス英語」:実務に役立つフレーズが多く、スクリプトも入手しやすい
・VOA Learning English:ニュース記事がレベル別になっており、音声も聞ける
・TOEIC リスニングセクション:ビジネスシーンで使える実用的な表現が多く、ディクテーションの練習にも使いやすい
・TED Talks:興味のある分野を選びましょう。5分程度の短いスピーチから始められる。
・6 Minute English, Luke’s English Podcast:イギリス英語に興味がある人におすすめのpodcast
音読練習との組み合わせ
ディクテーションは精聴(正確な聞き取り)を鍛えるのに役立ちますが
リスニングスキルやスぴーキングの流暢さを向上させる効果はほとんどありません。
ディクテーションで自分の弱点を分析したら、音読、リピーティング、シャドーイングで
音を体に定着させてましょう。
下記の記事では、シャドーイングの実践法について詳しく紹介しています。
興味がある方は、こちらの記事もお読みください。

まとめ
ディクテーションは、単なる書き取り練習ではなく、「自分の弱点の見える化」を実現する戦略的なトレーニング法です。
ただ音声を書き取るだけでなく、聞き取れなかった原因を徹底的に分析し、復習することで、
リスニング力は確実に向上していきます。
成功のための3つのポイントを忘れないでくださいね。
- 適切なレベルの教材選び:読んで8割程度理解できるものを選ぶ
- 聞き取れない原因の徹底分析:さらっと答え合わせして終わりにしない
- 音読練習との組み合わせ:ディクテーション後は音読、シャドーイングやリピーティングを行う
1日10〜15分の短時間でも、継続することで着実にリスニング力が向上します。
完璧を求めず、「間違いから学ぶ」姿勢で取り組みましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
